ロボットアーム入門

~ ハードウェアインテグレーション ~

大阪大学 中島優作


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スライドの担当範囲

  • ロボットってどうやって設置するの?手先はどうやってつけるの?
  • あまり学ぶ機会がないロボット業界の当たり前をまとめてあります
  • ロボットを買った直後から動かせるようになるまでが目的です
  • その後の動かし方は別のスライドをご覧ください

ロボットの設置

ブレッドボード上のロボット アルミフレーム上のロボット

ロボットアームはアルミフレームや定盤に設置する場合がほとんど

エンドエフェクタの取付

ISOフランジ規格

手先を取り付けるフランジの規格はISO9409-1及びJISB8436で決まっています

寸法は3kg~5kgのロボットであれば番号4(φ50 mm)が一般的です

規格詳細はこちら

ロボットアームとPCの接続

PCに付属のLANポートかUSB-LAN変換を使用して接続します

IPアドレスの仕組み↓

IPアドレスのセグメント

  • IPアドレスはネットワーク上の機器を識別するための番号
  • サブネットマスクはIPアドレスのネットワーク部分とホスト部分を分けるためのもの

グリッパの接続方法

グリッパ

メーカー対応品以外は、自分で通信などを実装する必要があります

グリッパの配線

グリッパの接続方法は、電源、グランド、通信の3つを接続します

推奨電源↓

電源の選定

スイッチング電源 ACアダプタ

12V or 24Vの電源を用意することが多いです、電源はスイッチング電源が推奨です

ACアダプタも使えますが、故障リスクがあるので注意してください

データ通信の基本

デジタル信号図

電気信号でHigh(1)とLow(0)の2値の情報(ビット)を送ります
(これがRS232)

文字はASCIIコードと呼ばれる表でビットと文字の対応関係で送る

RS232を改良したRS485↓

RS485とは

RS485はRS232の改良版で、長距離通信、複数台の機器接続、ノイズ耐性に優れています

USB-RS485変換アダプタの選定↓

USB-RS485変換アダプタ

USB-RS485変換アダプタ

パソコンとの接続においては、USB-RS485変換アダプタを使用することが多い

これなど、FTDI社のチップを使ったものがおススメです

非常停止スイッチの増設

スイッチの接点構成は大抵のロボットだと2b接点を使用します

BOX入りスイッチ

非常停止スイッチBOX

スイッチ単体でも売っていますが、BOXいりのスイッチを使用すると便利です

治具の作成

治具の作成、固定具を治具と言います

治具の設計

Fusion360

fusion360を使用して設計することが多いです

治具の作成

Creality K1C

3Dプリンタを使用して作成することが多いです、現時点だとcrealityK1cはおススメ

ロボットと他の機器の接続

ロボット統合システム

ロボット単体ではなく色々な装置をつなげる場合

ロボットコントローラのIO

URロボットIO

基本的にON or OFFの信号をやり取りします

パソコン接続(USB等)

USB接続

パソコンとの接続はUSBを使用することが多いです

PLC接続

PLC接続

高信頼性などの産業用途ではPLCを使用し、FA用の通信を使うことが多いですが作るのは大変です

研究などのプロトタイピングの場合はUSBでも十分なことが多いです

便利なデバイスの紹介

センサ、アクチュエータを紹介します

M5stack

M5Stack

Arduinoのプログラムを書けるマイコンです、はんだ付け不要で様々なセンサを簡単に追加できます

Realsense

Intel Realsense

安価ですが高性能なIntel製の3Dカメラです、ロボットの周囲の環境を認識するために使用できます

Dynamixel

Dynamixelモータ

ロボットアームの関節等に使われるモータです、位置制御だけでなく電流制御(トルク制御)可能なため研究で重宝します